手や腕の症状の原因が頚椎にあることもある!

手や腕の動きがおかしい、感覚が鈍いとうい場合、その原因は、神経の出ている頚椎にある事が少なくありません。
手の痛みであっても、首の動きに伴って痛みが走る時は、頚椎に原因がある可能性が高いといえます。頚椎から出る神経根の障害による症状は、通常、片側の肩から腕へ走る様な痛み、痺れが主で、時に力が抜けるなどと感じます。
脊髄から枝分かれしている末梢神経は、それぞれ支配する領域が決まっているので、その根本の神経根が障害されると、上の図のように特定の部位に運動や感覚などの異常が現れます。
ただし、痺れや脱力が両側の広い範囲に及ぶ場合は、次に述べる脊髄の障害を疑う必要があります。

頚椎の重大な病気を疑うサイン(脊髄障害)

□手の動きがぎこちない

・ボタンの掛け外しがうまくできない
・字が書きにくくなった
・箸が上手く使えない
・小銭がなかなかつまめない
・紐が結べない

□歩行障害

つまづきやすい、早歩きができない、階段の上り下りが困難、重症になると歩けなくなる。

□尿の症状(排便も)

尿が出にくい、勢いがない、残尿感、頻尿、尿漏れ、失禁など。

 頚椎に起きた病気が招く症状で、神経根障害による症状より更に重大な問題となるのが脊髄障害の症状です。
頚椎の障害で、症状の現れる順序は通常、「首→手→脚→排尿」です。首の痛みをよくある肩こりだと思っていて、手の動きが不自由になったり、歩きにくくなって初めて受診するケースも少なくありません。
脊髄障害が長引くと回復が難しくなり、手術をしても症状が残りやすくなります。上のような症状に気づいたら、頚椎の重大な病気を疑う必要がありますあります。

<自分でできるチェック>

・片足跳び
 危ない時はつかまりながらケンケンをします。うまく出来なければ脊髄障害を疑う。

・10秒テスト
 手で、グーとパーを素早く繰り返し、10秒間に何回できるか調べます。
 20回以下は脊髄障害を疑う。